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国際女性デーに「男性は女性よりも社会的に優遇されているのか?」という疑問と向かい合う

考え始めたきっかけは本当にささいなことだった。おんなともだちと4人で平日の朝から深大寺温泉に行った帰りの中央線で、「生まれ変わったら誰になりたい?」という話になった。

ともだちは、ローラがいいとか、深津絵里がいいとか、口々に美しい女性の名前を挙げていたのだけれど、私の回答は「大谷翔平」だった。野球選手として華々しいキャリアを積んでいるだけでなく、ルックスも良く、マスコミの伝聞によれば真面目な性格でスキャンダルは一切なく、推定2億7千万円を稼ぎながらも地味な寮生活を送り浪費とは無縁。ツッコミどころが見つからない、まさに完璧な人間。しかし、それ以前に私が重要だと思うのは、彼が男性であるという点なのだ。

「絶対に男の方がいいよ、女と比べたら社会的に優遇されてるから」と力説したのだけれども、同席していた誰からも同意を得ることはできなかった。むしろ、かわいそうな人に対するような話し方で、「え~、そんなことないんじゃないかなぁ~」と流されて終わってしまったのだった。

これは私にとっては非常にショックの大きい出来事だった。働くうえで、少なくとも会社員時代には、女性であるというだけで男性から格下扱いを受けてきていたからだ。

たとえばこの記事でわかるように、男女間の賃金格差は少なくなってきたとはいえ、まだ女性の方が7割程度しかもらっていない。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF22H1U_S7A220C1EE8000/

男性と女性では正社員と非正規雇用の比率に差がある(女性の方が正社員の比率が少ない)のだから賃金に差があるのは仕方ないだろうという意見もあると思う。でも、そもそも問題なのは、女性の方が正社員の比率が少なくならざるを得ない社会構造になっているという点だと私は考える。

 

世界的なベストセラーになった『LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲』(シェリル・サンドバーグ著)の中で、日本は先進国の中で女性リーダーが少ない国の代表として取り上げられている。日本において企業で執行役員を務める人のうち、女性はわずか1.1%。また、大企業の社長を務める女性は1人もいない。

 

一方、私が永住権を持つカナダでは、2015年にジャスティン・トルドーが首相に就任し、内閣30名のうち半数に女性が指名された(ジェンダーだけでなくさまざまな文化的・民族的バックグラウンドを持つ議員が起用された)。記者会見で「なぜこれほどまでに男女平等を意識した組閣となったのか?」と質問された首相が「Because it’s 2015!(2015年だからですよ!)」と回答したことが大きなニュースになったのも記憶に新しい。日本の内閣はと言えば20名中女性は3名のみで、女性活躍・少子化対策男女共同参画を担当している大臣は男性だ。女性活躍担当相が男性であることに違和感を持っているのって私だけでしょうか。

ここまでに挙げた例を見ても、特に日本の社会では男性の方が女性より優遇されると言える証拠になるのではないかと思う。

ただ。私が電車の中で述べた「男性の方が優遇されている」という意見は、その場では本当にざっくりとしたものだったので、納得されなくても仕方なかったのかもしれないと思う。具体的なデータの裏付けまで取っているわけではないし、うまく説明できていたわけでもない。そうやって人に説明できていない時点で、自分でも社会的な男女格差について理解しているのかどうか怪しいのではないかと思う。なんだかすごくモヤモヤする状態になってしまった。というわけで、今後、社会的性差について勉強していきたいと思う。